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2015年01月07日

寺野ひよんどり(引佐)

浜松山里いきいき応援隊引佐地域担当の井上です。

私の2015年の山いき隊の活動はひよんどりの参加で始まりました!
1月3日は引佐の寺野地区、4日は川名地区でそれぞれ行われる「ひよんどり」。

「ひよんどり」とは火踊りがなまって呼ばれるようになったと言われており、
五穀豊穣、子孫繁栄などを祈る祭礼です。

寺野のひよんどりは450年、川名のひよんどりは600年もの伝統があるといわれており、国指定重要無形民俗文化財に指定されています。

そんな全国に誇る伝統行事のお手伝いをさせていただきながら、
1日祭礼に密着しました!!

寺野ひよんどりの祭礼は14時ごろ始まり、暗くなる18時ごろまで続きます。

こちらは祭礼の際に舞で使う面。元禄時代のものもあるそうです。
寺野ひよんどり(引佐)寺野ひよんどり(引佐)
寺野ひよんどり(引佐)
お堂での祭礼が始まる前に、禰宜様と呼ばれる特定の家筋の方々(この役割はほぼ世襲で受け継がれている)がみたらし井戸と呼ばれる井戸の前でお清めを行います。
寺野ひよんどり(引佐)
その後、伽藍様と呼ばれる神様が祭られている場所で
様々な舞が舞われる、伽藍祭りが始まります。
寺野ひよんどり(引佐)
伽藍祭りのあとに本堂での祭りがはじまるのですが、
面白いのはこのお祭りが神仏混合であること。
神様へ舞を奉納した後は、観音様へ舞を奉納します。
寺野ひよんどり(引佐)
伽藍祭りの間、本堂では松明を持ったみなさんが
「ひよんどりの歌」を歌いながら回っています。

伽藍祭りが終わると松明の火が伽藍様から本堂へ移されます。
寺野ひよんどり(引佐) 
足早に伽藍様からお堂へ向かい、
お堂を駆け上がるようにして火を移します。
この場面もなかなかの迫力です!

そして本堂でのお祭りが始まり、様々な舞が奉納されます。
禰宜様による「順の舞」。
寺野ひよんどり(引佐)
地元の子供たちによる「三ツ舞」。
寺野ひよんどり(引佐)
剣を一本もって舞う「片剣の舞」。
寺野ひよんどり(引佐)
二本の剣で舞う「両剣の舞」。
力強い舞が続きます。
寺野ひよんどり(引佐)
地域内外(中には県外からいらした方も!)から大勢のお客様が訪れ、
寒い中火にあたりながら食い入るように見物しています。
カメラマンの方も多く、毎年いらっしゃる方もいるのだそう。
寺野ひよんどり(引佐)
道化と旦那、女郎の絡みがユーモラスな「女郎の舞」。
この舞には観客の皆さんから笑い声も起こっていました。
寺野ひよんどり(引佐)
招きと獅子の「獅子の舞」。
寺野ひよんどり(引佐)
そしてあたりが暗くなったころ、クライマックスの「鬼の舞」が始まります。
この鬼の舞を見るためにさらにたくさんの方が集まってきました!
寺野ひよんどり(引佐)
太郎、次郎、三郎という3匹の鬼と招きによる「鬼の舞」。
寺野ひよんどり(引佐)
松明が用意されて、招きへ渡されると
寺野ひよんどり(引佐)  
その松明を鬼が斧で力いっぱい叩きます。
寺野ひよんどり(引佐)
真近でこの様子を見ていましたが、招きも鬼も真剣勝負!
何とも迫力があり息を飲んで舞台を見つめてしまいました。

鬼の舞は勇壮な舞として人気がありますが、
地元の方曰く、争いを鎮め平和を祈る意味合いを持つそうです。

寺野のひよんどりでは13の舞が舞われ、
かつてはそれぞれ舞い手も世襲されていたようですが
昨今では後継者不足もあり、その限りではないようです。

一方で地域を離れていた若い方が久しぶりにひよんどりに参加し、
伝統の継承に一役買っているといういい知らせもあります。

歴史を伝える「伝統」でありながら、
見ている人に感動を与える「芸能」としての要素もあるひよんどり。

地域の宝の一つであるこの大切な伝統芸能をどう継承していくのか。
今後地域に関わっていきながら私も一緒に考えていけたらと思っています。



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Posted by 浜松山里いきいき応援隊 at 23:05 │引佐地域

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